自分にできることをできないと決めつけていないか

じぶんぢから再生プロジェクト ゲンキポリタン
株式会社マートワン

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【74】自分にできることをできないと決めつけていないか
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ライフスキルの重要なスキルのひとつであるストレス対処スキル。
下の表の項目で思い当たることがあればチェックしてみてください。

1 すぐに疲労感をやわらげたいと思いますか?  
2 不快感があっても辛抱して落ち着いて判断することができますか?  
3 不快感があるとすぐに取除きたくなり、すぐに自分に除去する指示をしますか?  
4 重要なことを続けるために、少々の不快感に耐えることはよくありますか?  
5 ストレスと感じたときに、休憩、中止、止めることはよくありますか?  
6 不快な感情と向き合い調整できるタイプですか?  
7 ネガティブな感情に耐える力があると思いますか?  
8 気分や感情で予定や自分との約束を守れなくなりますか?  
9 仕事を義務的にしなくてならないことだと日頃から思っていますか?  
10 目標達成のために計画を立て実行することに抵抗や違和感を感じますか?  
11 誰のためにやっているのか分からなくなることはありますか?  
12 自分の欲求が、軽視されていたり、無視されていると感じますか?  
13 新しい挑戦に不安を感じますか?  
14 変化に対処する自分の能力に不足を感じますか?  
15 自分の欲求が邪魔されていると感じることは多いですか?  
16 目標からそれていくとき疲労感を感じますか?  
17 他人と衝突しそうになると、自分の意見を抑えますか?  
18 他人からの批判を想像することが多いですか?  
19 目標達成をしないといけない状況や条件に怒りを感じますか?  
20 自分と他人の距離感やバランスが悪いと感じますか?  

該当した項目はどの程度ありましたか?

解答は文の最後にあります。

これらは、注目するポイントを間違えてしまった態度です。ライフスキルのひとつであるストレス対処スキルに不足が見られます。
達成するべき目標に注目すべきところを、自意識に注目してしている状態です。
目標に注目していないので、目標達成が困難になるのは必至です。

背伸びした目標を達成する努力は、多かれ少なかれ精神的、肉体的に苦痛をともなうものです。
苦痛を感じるのは、背伸びした分だけ潜在能力を引き出さないと達成できないからです。
だから成長します。
また、未来の保証がないまま、変化を要求されるのも不安を煽ります。

この状態に対して自己憐憫(じこれんびん)に陥ると、自分を甘やかしてしまいますので、ライフスキルは育ちません。
違う見方をすると、自分の価値の値引きです。
「自分には荷が重すぎる」という解釈のうえに、「こんな重い荷を背負っている自分が可哀想」がついた二重値引きです。
二重の値引きをしたところから、目標達成に挑むのですから、レースでいえばスタートラインが正規の位置より後方に離れたところにあるのと同じです。
頼まれもしないハンディを自らつけていては、不利になるのは当然で、そこで、ツライ、ツライと感じると、ますます不利になります。
自分の価値を勝手に引き下げて、頼みもしないハンディを勝手につけるという、まことに奇妙なひとり相撲の依存心をふりまわし、自分をどんどん不利にしないように気をつけたいものです。

こども時代なら、できそうにない表情をしていたら誰かが助けてくれたかも知れません。
あるいは、できることには関心をもってもらえず、できないことをうるさく言われたかも知れません。
どのような理由があったにしろ、依存心は自分を痛めつけます。
しかも習慣性のあるものです。
依存心が強いかなと感じるひとも、そうでないひとも、大人となったいま、自分で解決できる力を持っているので、必要な助けを借りながら自分でやりきると心したほうが気も軽くなります。

必要な助けを借りることはライフスキルを育てる上でも悪くありません。
他者にしてもらおうとするのがよくないのです。
自分ができることをするのに可哀想だと思う理由はありません。
「目標」に向かっていくとは、「自分」を疎外しない態度なのです。
大人になって自分を疎外すると、誰も助けてくれないのが普通の社会です。

不思議な現象があります。
結果にこだわっているひとほど、結果にこだわらず行動して、逆に結果にこだわっていないひとほど結果にこだわった行動をします。
どうしてそうなるかというと、目標達成に意欲的な人は、結果に向かって、プロセスに熱中するため、結果にこだわらない状態になるからです。
いまこの瞬間に集中しているので、結果へのこだわりが薄れます。
そして、いまこの瞬間に全力を注いでいると、一定の範囲のプロセスで自分に変化が生じているのを全身で感じます。
その感触によって自分を快く思うことができます。
それは、自分の責任を果たしている実感です。
さらに、自分への信頼、目標の価値を自ら高めます。
自分がしている仕事や勉強の価値を、他人のものさしで計ることなく、自分で価値を創造できます。
つまり、やりがいを持てることで本来の自分を解き放ち躍動させることができます。
モチベーションの再生産ができることから、モチベーションの維持、向上、さらには自分の周囲にいる人や外部の人にまで影響力を持つライフスキル、じぶん力が育ちます。

一方、結果にこだわっていないひとほど結果にこだわった行動をするのは、良い結果が出るならするという保証を求める態度からのものです。
つまり自分では事態を変える主体性がなく、代わりに依存心が潜んでいます。

このようなことから同じことをしても、苦痛を感じる人と、苦痛と思わない人がいます。
日常の暮らしに映る表面的な比較では大差ないように見えます。
実際、圧倒的な能力の違いで差をつけられる人は、ほんの一握りです。
大半は、毎日の積み重ねで、小さな違いをいくも数多く持つことで、違いを作っていて、その集積で差別化を実現しています。
なにが違って差が出るのか。
その理由をひとつだけピックアップするとすれば、生きる意欲(働く意欲、学ぶ意欲)しかありません。

 「自分にできることは自分でやる」
それは生きる意欲として、守るべきルールではないでしょうか。
あるいはエチケットとして大切にしたいことです。
ここでチェックした項目は、どれも目立たない態度です。
しかも内面で起こることなので、会話レベルではほとんど露出することはありません。
自分自身でも気がつかないままがほとんどです。
それにしても、「いのち」とは時間そのものです。
前述の項目は、いのちを削るような行為です。
ですから、内にあるライフスキルを総動員して、自己実現に躍起となっている人が元気で、そうでない人に元気がないのも当然といえます。

ひとは誰だって存在価値を認めてほしい、自分の価値を自覚したいと願っています。
ライフスキルを育みじぶん力を発揮して、豊かな自己表現をするためにセルフ・マネジメントを怠らないようにしたいものです。

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