ウェイ(WAY)

じぶんぢから再生プロジェクト ゲンキポリタン
株式会社マートワン
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【8】ウェイ(WAY)

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努力しているけれど成果が出ないと、誰でもイヤになります。
あきらめるひとと、あきらめないひとは何が違うのでしょうか?
あきらめるひとは、自分の努力が気になるひと。
あきらめないひとは、結果が気になるひと。

自分を中心にして考えると自分の努力ばかりが気になります。
これが「他人事」状態です。
自分のことが気になるのに、他人事の仕事とはおかしな話に思えます。

自分の行為に対する報酬(メリット)が気になり、目的から意識がそれてしまう
ために、心ここにあらずになり他人事になってしまうのです。
恐怖心が邪魔をしています。

結果にこだわっているひとほど、結果にこだわらず行動して、
逆に結果にこだわっていないひとほど結果にこだわった行動をします。

このように逆転現象が起こるのがひとの心理の微妙。
私たちは不安や恐怖の感情を放置しておくと、自意識を過剰にしてしまい、じぶん力を
弱めてしまいます。


不安や恐怖は誰にでもあります。
無理に克服しようとするほど意識が強まり、内なる不安や恐怖を煽ってしまいます。
不安や恐怖に適した感情処理は、いまこの瞬間の行動への集中です。
「どうにかなる問題に悩む必要はない。どうにもできないことは悩んでも仕方がない。」
ダライ・ラマ14世の言葉です。

行動こそが大切だと思い知らされる言葉ではないでしょうか。
そして行動するとは、いまこの瞬間の行動以外にはありません。
いまこの瞬間の行動は、準備する力につながります。

自分の努力に対する報いに注目すると、
それに留まらず「できそうにない」という悪いイメージを呼び起こしてしまいます。
一方、目的の達成を中心にして考えると、目的の実現度が気になり自分の努力の不足が気になります。
心はここ、つまり自分の目標にあり、「自分の目標」と向かい合う状態になります。



誰も気にしないことにこだわる執拗さがじぶん力の品質に変化を与えます。
圧倒的な能力の優位性で、他者に勝る人は、ほんの一握りしかいません。
大半は毎日の積み重ねによって生じる小さな違いの集積を、大きな違いにして差別化を
実現しています。

その差は生きる意欲、つまり動く意欲、働く意欲、学ぶ意欲の違いです。
それは根本的には、意欲がないわけでなく、「このくらいと見逃す程度」の違いです。



日本は昔から、勉強も運動も、共によく学び、たくさんすることを奨励する文武両道の
精神を重んじてきました。
武士道の基本は、義.礼、仁、勇、誠です。
江戸時代に発展した寺子屋にしても、学ぶには、まず礼儀作法ができないことには、学
ぶことも許されませんでした。
つまり行動以前に、行動する構えを大切にしたのです。
働き方、学び方、遊び方、生き方など言ってみれば、それぞれのポリシーのことです。
それらはバラバラな価値観があるわけでなく、
生き方として一貫しているものが、場によって多少ニュアンスを変えて表現されているものです。



アメリカではウェイ(WAY)と呼ぶ理念があります。
ご存知のようにウェイは特別な単語ではなく日常会話で頻繁に使う単語。
しかしここでいうウェイとは、HP ウェイ(ヒューレッドパッカード)などに代表されるこだわりをもって積み上げ抜いて到達する行動の構え。
ただ構えていたらいいというものではありません。
犬がワンと吠えても誰も関心を持たないけれど、犬がニャンと鳴いたら振り向むように、
ウェイとは、どこにもないような心構えを指しています。



アメリカが日本以上に文武両道の国であることは優秀なスポーツ選手の大半が博士号を取得していることでも分かります。
古くからこだわっていた日本では、どんどん価値観の混迷とともに、すっかり衰退してしまった感があります。
衰退に歯止めのかからない「行動以前にある行動する構え」こそが、ライフスキル、生きるための心の力なのです。
それは勇気の土台です。


「行動以前にある行動する構え」が脆弱になるほど、恐れが強まり、陰湿な犯罪が多発しているのがいまの日本と言えます。
犯罪が陰湿化するのは、その動機が恐怖心から起こっているからです。
犬も食わない自意識ばかりが高くてもしょうがありません。


そんなことは出来るはずがないと早々にあきらめいては、卓越した領域には進めません。
このくらいいいだろうと見逃す程度がゆるいほど価値は下がる一方でしかありません。
取るに足らない小さな気配りの積み重ね。
誰も気にしないようなちょっとした心配りの数の多さ。
それはモチベーションの高さから生まれる結果です。


・自分と周囲の人を尊重し励ます
・プロセスに注目する
・決めたことは責任をとる
・できるまでやる
・いまこの瞬間に集中する
・理想と現実の差をうめる目標を選ぶ
・感情的な行動をしない


心構え、つまり働き方で裏づけした自分の行動によって、自らが自分の行動に価値を再発見して、さらにモチベーションを自ら高めていく循環が、自分のライフスキルを育むエネルギーになります。


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