サポートを受ける 

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【44】サポートを受ける 
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次の質問に該当する答えをYES,NOで選んでチェックしてください。


いかがでしたか、YESはサポートを敬遠する態度。NOはその逆。
どちらがいいかって、この場合は全部NOです。
スキルがあるから不要とか、そういう問題ではありません。
目標達成のために有効な考え方や行動を示してくれるのがサポートです。
サポートを受ける環境が周囲にあることは、物事を成就する上でとっても有意義で重要です。
しかし、サポートを受ける理由は、達成するためだけではありません。
それ以上に大事なのが、サポートを積極的に受けることで、親密な関係を育てていくスキルを育てていくことです。
つまり、ひととの間の境界を感じながら、自他肯定スキルを身につけていくのです。



ひとは誰でも完全でありません。不足するライフスキルがあってもおかしくありません。
「きちんとルールを守っている成果だね」「ミーティングの効果が続いているね」「簡単なことではないのに、君だから続けることができるんだね」という“そのひとの行動の重視”は応援になります。
もっとも効果的なサポートは、結果の評価ではなく、努力そのものであるプロセスへの理解と支持です。
ひとにとって“自分の行動を重視”されることは、大きな励ましになり、勇気、エネルギーをもらうことになります。
サポートになれていないひとにとっては、緊張でしかない場合もありますが、サポートによって好ましい体験に接することで柔軟さを持つようにもなります。
一般的にプロセスに強く深い関心を示してもらえたら、継続したいと思うものです。

サポートが少ないと、障害は実際以上の障害と感じます。
サポートを受けるには、受ける側自身の考えや態度が重要です。
自分の反応が、ポジティブな言葉であっても、ネガティブな態度であっても、批判的な表情であっても、結局、サポート環境を作り上げている大半は自分自身の反応によって決まるからです。
自分自身を自分がどう扱っているかで、他者からどう扱われたいのかが分かります。
なにより自分をサポートするのは自分自身だからです。



【うまく行った場合は励ましを自分に送る】
よくプロ野球でホームランを打ったり危ない場面を乗り越えたときにガッツポーズをするのを見たことはありませんか?自分への励ましのいい例です。



【うまく行かなかった場合は励ましを自分に送る】
うまく行かなかったけど、いつもうまくいかないわけではない。今度はいけるようにやってみょう。」と自分に声をかけてあげます。



【必要なサポートを明確にして、適切なアプローチを求める】
サポートを他者に行うのには技術がいります。
ですから誰でもが自分に適切なサポートができるわけではありません。
必要なサポートを整理して、相手がサポートしやすようにアプローチします。



【サポートを求める】
誰でも自分にサポートしてくれるわけではありません。
なにかにつけ競争的な人がいますので、サポートしてくれる人、してくれない人がいます。
だからといってサポートを求めない理由にはなりません。
ほとんどの人は自分を頼りにされて不満を感じません。
自分は他者からサポート受ける資格があると信じて、相手の判断次第であることを前提にサポートを依頼しましょう。
サポートを受ける人は、これを良いことだと考えているひとは、他者に対してサポートを拒みません。



依存とサポートを受けるのは同じだと思いますか?
依存心の強い人がサポートを受けることに抵抗を感じます。
逆に自立心が強いとサポートを受けることに抵抗を持ちません。
おかしな現象のようですが、仕組みは簡単です。
自尊感情、自立心が強い人ほど、目的を達成したい、責任を果たしたいと行動します。
他者との約束を果たしたい、共同体に貢献したいと強く願っているので、サポートを受けることを気にしていません。
気にしていられないのです。ありがたいと思うだけです。

依存心の強い人は目的意識や責任から逃げようとしますので、サポートを受けることは、逃げる行為の逆になります。
困っているはずの状況でも、サポートを受けられる状況でも、超然とすることで、自分の弱点や逃げたい気持ちを悟られないようにします。

サポートを受けることは、自分のネガティブな感情のせいだと思い込んでいることもあってか、相手にとって重荷になることを想像します。
重荷に感じるのは対等でないと思うからですが、なぜ対等でないと思うのか?
依存心が働いているからです。
実際には依存心がなくても、習慣から自分は他者の重荷だと感じているのです。
気が引けた状態はこうして表面化します。
自身では謙虚と思っても他者にはそうは映りません。
サポートを受けて積極的に達成に向かうほうが謙虚です。
サポートする側にしても、自分が必要とされて悪く思う人はいないのです。

サポートを受けるリストを作って応援をもらうようにします。
活用するのは自分ですから積極的に行動します。


サポートの仲間として選ぶ対象は、

● 実際的なスキル
● 共感してくれる仲間
● 遊んだり、リラックスできる仲間
● 問題解決の相談に乗ってくれる仲間
● 精神的支柱になってくれる仲間
● 同じような悩みや痛みを抱えている仲間

などです。
人生に共感する機会を増やしながら、わたしもOK、あなたもOKの気持ちを強くしていきましょう。



しかし、サポートを受けてはいけない距離を置くべきひともいます。
本人は意識していなくても、結果的に目標達成の邪魔をするひとがいます。
特に境界があやふやな方は注意が必要です。
イヤだなと思っても我慢してしまうことがあるからです。



●自尊心を傷つける
ひと前でけなす、叱るなど、あからさまな場合もあるが、たいていは冗談まじりが多く、分かりにくいが、自分の価値を値引きされていることが多い。



●完全を求めてくるひと 
本人が完全であるわけでもないが、否定的な発言、同情的な発言や態度が多く、
結局、優位に立とうとしているだけ。(競争的なひと)
自分ができることをしていない、つまり手抜きと判断して注意するひともいるが、それは完全を求めるというより当然で、その場合は具体的なアドバイスがある。
完全を求めるひとの場合は感覚的、感情的なことが多い。



●結果しか関心を持っていない 
プロセスに関心がなく、アドバイスも励ましもなく、結果にだけ注目、問題があれば同情的な態度を示すが、根源的な解決に手を貸さない。



●コントロール(支配)する
思い通りにしょうとする。



●競争的なひと
やたらと張り合う



●依存症的なことにひきこむ
高揚感を与えてくれること、不健康な習慣へののめりこみ、アルコール、ギャンブル、ショッピング、暴走、スポーツ観戦、異性関係など高揚感を与えてくれる一連の依存症へ発展しやすいこと。

以上のようなひととは距離をおくのが賢明です。