スタートでつまずいたら、どうしたらいい?

じぶんぢから再生プロジェクト ゲンキポリタン
株式会社マートワン
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【70】スタートでつまずいたら、どうしたらいい?
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ライフスキルが目標達成の上で欠かせないのは、目標達成の手法と密接に関わっているからです。

一般的に目標は、いくつかの行程に分けて設定し(つまりスケージュールの細分化=マイルストーン)、それぞれの行程を期間内に、段階的にクリアすることを重ねて達成します。
毎日、毎週、毎月、の目標を達成していくことが、最終的な大きな目標の達成条件です。

もっとも最小の単位は「日」です。
さらに細分化して「時間」の場合もあります。
最小の単位で目標設定する理由は、とるべき行動が具体的で判りやすく反省しやすいからです。
反省は、自分を責めるためのものではありません。
次の行動を最適化する準備のことです。

この一連のプロセスを支えるのがバランスのとれたライフスキルであることは明白です。
もし感情的になり、ストレス処理ができず、感情の洪水に溺れたらどうでしょう。
脳が使えず知的な取り組みはできません。たとえば身体能力が問われるスポーツであっても、十分に考えなければ反省はできず、計画の修正もできず、困難を乗り越えることもできず、ステップアップもできません。

継続する力の源はバランスのとれた充実したライフスキルであり、ライフスキルの充実は、目標に向かって継続する努力によって培われています。
この仕組み、シンプルなライフスキルの仕組みが、成長のスパイラルをアートのようにひとの心と身体に描くのです。
ライフスキルを育む機会は、マイルストーンに宿っています。

 目標はマイルストーンを確実に歩んでいくことで達成できます。それこそライフスキルを育む機会なのです。
この邪魔をしているのが、白か黒かの発想、勝ったか負けたかかの発想なのです。
つまりいきなり結果を求めないことです。
100%の達成は1%の達成を100回繰り返すことなのです。
1%の成功を10回しても100にはなりません。小学生でも分ることを大人が分っていない、これこそライフスキル欠如の証明なのです。

  まず、小さな単位の目標達成ができるように、具体的な計画策定をするのは、前述『【9】「よし、達成するぞ」のレベル STEP.4 実行の段階』で説明したことです。
目標達成までの間で、何度も自分がコントロールできなくなってもおかしくありません。
そういうものだし、モチベーションが下がることは日常的なことです。
だから、それを見越したスケジュールと対策は、実行には必須であって、しっかりした計画は役に立ちます。

その点からしても、展開をスムーズにするために立ち上がリの目標達成はとっても大事です。
言葉や態度では、「よし、やるぞ」と表現していても、実際には、まだSTEP.4 実行の段階「よし、やるぞ」になっていないことはよくあることです。
ひとの気持ちは刻々と変わるものです。
自分も同じと考えて客観的に観察しながら、気をゆるめないようにしましょう。

■ 最初の滑り出しで注意したいこと。

・ 最初の小さな単位の目標達成ができないようなら、まだスタート地点に立てないほど遅れていると認識をしたほうがいいでしょう。もう一度気持ちの整理をします。
・ 最初の小さな単位の目標達成をすると、安心してしまうことがよくあります。そうではなく達成してやっとスタート地点に立ったと考えた方が目標達成に近づきます。
・ 達成の可能性に強い不安がある場合には、目標をいったん達成しても、
 すぐ元へ戻ってしまう場合も少なくありません。

■ 気持ちの整理をする

最初につまずくと、STEP.2の考えている段階に戻る可能性もあるので、自分が抱えている不安を隅に追いやらずに、メリットとデメリットのリストに書いたことを、さらに詳しくはっきりと言葉にして書き出してみましょう。
不安が思い込みであるか、どうかはともかくとして、書き出せば、具体的な対策を練ることができます。
なにごとも準備が肝心、具体的に書き出して、準備を強化しましょう。


「よし、やるぞ!」「やりたい」
いずれかのレベルにないと、ストレスが強化され、自分責めをやってしまいます。
感情世界にどっぷり浸ってしまうえば、マネジメントとコントロールもできなくなります。

湧いてくる感情はなんであれ、自然な反応ですので仕方がありません。
感情もストレスも悪いものではありません。
湧いてくる感情を認めるとは、つらい、寂しい、できそうにない、おもしろくない・・・などを否定したりせずに素直に受け入れるようにします。

「ああ、自分はいま不安になっている」「そうだよね、つらいよね」「そうだよね、寂しいよね」というように受け入れます。
積極的に感情を認めたり、受け止めることは奨励するべきことです。
そうすることで、安定しはじめて良い感情を守ってあげることができます。
 良い感情からは良い考えが浮かびます。

 感情の扱いで気をつけたいのは、感情的な行動です。
感情的な行動とは、自分の感情を自分が扱いに困って、無意識のうちに、行動化によって、すっきりさせようとすることです。
たとえば不安になってアルコールで気を紛らわす。
アルコールが好きで飲むのではなく、自分でも好ましくない感情を忘れるために飲む。
好ましくない感情は残ったままです。
好きでもないアルコールを飲んだ後悔が残ります。
不快感のダブルパンチです。
腹が立ったから怒りを誰かにぶつける。
傷ついたことに注目しすぎて、他者の気持ちを無視する。
やはり不快感のダブルパンチです。
好ましくない感情が続き、連鎖すると適切な考え、行動ができなくなります。
車に例えたらパンクしたタイヤで走行を続けるような状態。
飛行機ならダッチロール状態です。
感情的な行動のそもそもの目的は感情を落ち着かせるための行動ですが、良くない感情と仲良くすることになります。
あらゆる依存症は、それが慢性化したもので、良い感情を抑圧する行為です。

ひとは迷いながらハラを決めていくものなので、ステップ.2からステップ.4までを行ったり来たりするのは普通です。
それを繰り返しながら覚悟が決まっていくもので、決める瞬間は格別の美しさを放つものです。
揺れる心情に気配りをしないで、早く自分の気持ちから手を離して台無しにしている場合がよくありますが、あせることも、揺れる心情を不安に思うことはありません。
まだメリットとデメリットが分らないから揺れているのです。

自分が何をどうしたいのか、自分がどうなりたいのか、自分をきちんと観てあげるようにします。
自分の味方は自分しかいないのです。
自分が自分をしっかり守ろうとするから揺れているのです。
悲観的になったりしないで、自分をしっかり観てあげるようにしましょう。

心を動かすという意味で相手が自分でも周りの人でも理屈は同じです。
メリット、デメリットを整理しながら自問自答すると、自分の中にも、いくつかの違った考え、価値観がある場合があります。
その場合、できそうにないと思っても自分が本当の望むことを優先します。
本当に望むことを優先する理由は、
したいこと、できること、やらなければならないことを一致させるためです。
自分が本当の望むことを優先していくと、したいこと、できること、やらなければならないことが一致してきます。

出来ることだけを選んでいては自分で自分の限界をつくっているようなもので、自分を檻に入れているのと同じです。
その一方で檻から出たい、出たいといっても、自分で自分を檻に入れているのですから、解決はできません。
そのうち諦めて自分を生涯使わないまま、自分を捨てるようなことになります。
自業自得です。

先を考えたときに自分に出来ることと、
いま自分にできることは混同して考えられがちです。
先の自分はいまの自分と同じか、違うか。
それは自分が切り開くことなので、誰にも分かりません。

誰にも判らないから、いま自分にできることを考えてはどうでしょうか?
いま自分にできることは、
誰にとっても、
自分がいまやれることを、全部やることだけです。

ライフスキルは継続で育まれます。
目標達成も重要ですが。プロセスにこそ本当の成功が潜んでいます。
白か、黒かの発想をやめて、ライフスキルの成長を楽しむ感性の高さと余裕を持ちたいものです。



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